モリサワ、TypeBankフォントをTypekitに追加
日本の代表的なフォントベンダーであるモリサワから、10種類のTypeBankフォントが提供され、Typekitのサブスクリプションライブラリーに加わりました(Webおよびデスクトップ用)。2015年秋(英語)にTypekitの仲間入りしたモリサワおよびTypeBankフォントの、待望のアップデートです。
Typekit収録のモリサワおよびTypeBankフォントは、今回提供されたもので合計30種類となり、これまで以上に価値あるコレクションとなりました。Creative Cloudの有料プランには、Typekitのサブスクリプションフォントライブラリーが追加料金なしで含まれており、フォントの総数は数千に及びます。
新しく提供されたフォントをご覧ください。
漢字タイポス48および412
タイポスは1960年代から70年代にかけて人気が高くよく使われ、新しい書体へのニーズを掘り起こしました。フォント名の数字は縦横の線幅を示しています。漢字タイポス412であれば、4が横線の太さ、12が縦線の太さの比率です。
1968年にグループ・タイポの機関誌に発表されて以来、タイポスのデザインは時代と共に進化してきました。2008年にTypeBankがこの書体を刷新し、5つのウェイトを「漢字タイポス」ファミリーとして初めてフォント化しました。40年経っても今なお新しく、魅力的で親しみやすさがあり、そのシンプルでわかりやすい字形は、印刷媒体だけでなく画面表示でも読みやすい書体として注目を浴びています。
漢字タイポス415は2015年秋からサブスクリプションフォントライブラリーに入っていましたが、漢字タイポス書体に48と412が加わり、3フォントとなりました。
TBUDフォントシリーズ
TypeBankユニバーサルデザイン(TBUD)フォントは、アクセシビリティ研究の第一人者である中野泰志教授(慶応義塾大学、第三者学術機関)の研究結果をデザインに取り入れています。
TBUDフォントのデザインにあたっては、文字を誤認しやすい状況を分析し、文字の判別および読みやすさを検証して、書体を評価しました。その結果を反映したものが各フォントの最終デザインです。このようなプロセスを経たTBUDフォントシリーズは、読みやすく判別しやすいフォントとして高い信頼性を得ています。TBUDフォントは、アクセシビリティに配慮した取り組みや、公共標識のように文字の読みやすさが極めて重要な場面に最適な書体です。
今回、TBUDフォントシリーズから3書体がTypekitに加わり、厳格なアクセシビリティ基準に準拠したフォントが合計8種類になりました。
TBUDゴシック Regular、Bold、Heavy
TBUDゴシックは、読みやすさとバランスを兼ね備えたユニバーサルデザインのゴシック体です。文字を判別しやすくするため、線が密集している部分では、意図的に線を省略しています。文字間にゆとりを持たせて、全体としてクリアなフォームを維持。読みやすく、バランスの取れた美しさを保てるように、細心の注意を払ってデザインされています。文章をリズミカルに読めるように、仮名文字を漢字よりも若干小さくしています。
TBUD丸ゴシック Regular、Bold、Heavy
TBUD丸ゴシックはソフトで親しみやすい文字で、親しみやすい書体で、TBUD ゴシックと共にアクセシビリティが極めて重要な公共標識などによく使用されています。
TBUD明朝 Medium、Heavy
TBUD明朝は、格調ある明朝体のデザインを維持しつつ、判別しやすさと読みやすさの高い基準をクリアした書体です。伝統的な明朝体は横線が細いため、ロービジョンの方や距離の離れたディスプレイ表示などでは読みにくいことがあります。TBUD明朝体の横線は、ゴシック体のように縦線と同じ太さにしたため、これまでよりはるかに読みやすくなっています。